第2章 コートと設備
2.A コート仕様
標準的なピックルボールコートの寸法は以下の通り
図2-1
2.A.1.
コートは、シングルス、ダブルスともに、幅20フィート(6.10m)、長さ44フィート(13.41m)の長方形とする(図2-1参照)
2.A.2.
コートの測定は、ペリメーターラインおよびノン・ボレーゾーン・ラインの外側に対して行う
すべての線は幅2インチ(5.08cm)で同じ色とし、プレー面の色と明らかに対照的でなければならない
2.A.3.
競技面の最小面積は、幅30フィート(9.14m)、長さ60フィート(18.29m)である
各サイド10フィート(3.05m)の余白を取ると40フィート(12.19m)×64フィート(19.51m)
プレー面の寸法に関するその他の推奨事項は以下のとおり
目的 |
幅=フィート (m) |
長さ=フィート (m) |
新設 |
34 (10.36 m) |
64 (19.5 m) |
トーナメント |
34 (10.36 m) |
64 (19.5 m) |
車いす |
44 (13.41 m) |
74 (22.56 m) |
スタジアムコート |
50 (15.24 m) |
80 (24.38 m) |
2.A.4.(車椅子)
車椅子プレーのために推奨されるプレー面の広さは幅44フィート(13.41m)、長さ74フィート(22.55m)である
スタジアムコートでの車椅子によるプレー面の広さは幅50フィート(15.24m)×長さ80フィート(24.38m)である.
2.B. ラインとエリア
標準的なピックルボールコートのラインとエリアについて以下に説明する(図2-1参照)
2.B.1. ベースライン
コートの両端にあるネットに平行な線
2.B.2. サイドライン
コートの両側にあるネットに垂直な線
NVZラインによって囲まれたネット両側の、各チーム固有のコート内の区域
NVZラインとは、ネットに平行で、ネットから7フィート(2.13m)離れた2つのサイドラインを結ぶ線のことである
NVZラインはNVZの一部である
2.B.4. サービスコート
センターラインの両側のNVZを越えた区域で、センターライン、サイドライン、ベースラインを含む
2.B.5. センターライン
ネットの両側でコートの中央を通り、NVZラインからベースラインまで伸びている、奇数と偶数のサービスコートを分けるライン
ミニシングルスでは、センターラインはNVZ通るものとする
2.B.6. 右(偶数カウント)側コート
ネットに向かってコートの右側にあるサービスエリア
2.B.7. 左(奇数カウント)側コート
ネットに向かってコートの左側にあるサービスエリア
2.C. ネットの仕様
2.C.1. 素材
ネットの素材は、ボールが通過しないメッシュ状の布であれば何でもよい
2.C.2. ポスト
ネットの支柱は、一方の支柱の内側から他方の支柱の内側まで22フィート±1.0インチ(6.71m±2.54cm)でなければならない
ネットポストの最大直径は3インチ(7.62cm)とする
2.C.3. サイズ
ネットの長さは、一方の支柱から他方の支柱まで、少なくとも21フィート9インチ(6.63m)でなければならない
ネットの下端から上端までの高さは、少なくとも30インチ(76.2cm)でなければならない
2.C.4. エッジ
ネットの上端は、2インチ(5.08cm)の白テープで縁取りされ、中をコードまたはケーブルが通っていなければならない
この白テープの縁取りはコードまたはケーブルの上になければならない
2.C.5. ネットの高さの測定
サイドライン
ネットがサイドラインを横切る位置において、ネットの上端は競技面から36インチ±0.25インチ(91.44±0.635cm)とする
センター
両サイドラインから等距離にあるコート上のセンターポイント(各サイドラインから10フィート)において、ネットの上端は競技面から34インチ±0.25インチ(86.36±0.635cm)とする
サイドラインから10フィートの位置にセンターストラップがある場合、センターストラップにおけるネットの上端は競技面から34インチ±0.25インチ(86.36±0.635cm)とする
2.C.6. ネットの垂れ下がり
サーブを除き、ボールがネットを越えて地面に垂れ下がったネットに当たった場合はリプレーとなる
図2-2
左の写真のボールは穴が大きく、インドアプレー用、右の写真のボールはアウトドアプレー用
色は異なる場合がある
ただし、すべての公認球はインドアでもアウトドアでも使用できます
公認球の全リストはUSA PICKLEBALLのウェブサイトに掲載されています
2.D.ボールの仕様
2.D.1. デザイン
ボールには最低 26 個から最高 40 個の円形の穴があり、穴の間隔とボール全体のデザインは飛行特性に適合していなければならない
ボールの表面には製造者または供給者の名前またはロゴが印刷または浮き彫りにされていなければならない
2.D.2. 承認
トーナメントボールは大会ディレクターが選択する
USA PICKLEBALL公認トーナメントで使用される球は、USA PICKLEBALLのウェブサイトに掲載されている公認球リストに記載されている球でなければならない
2.D.3. 構造
ボールは、滑らかな表面で成形された耐久性のある材料で作られ、テクスチャーはないものとする
識別マークを除き、ボールの色は一色とするボールの飛行特性に大きな影響を与えない限り、ボールの継ぎ目にわずかな隆起があってもよい(図 2-2 参照)
2.E. パドルの仕様
2.E.1. 素材
パドルは、本ルールで禁止されていない安全な素材でなければならない
パドルは、USA PICKLEBALLのウェブサイトに掲載されている基準を満たす、硬く、非圧縮性の素材でなければならない
2.E.2. 表面
パドルの打球面には、剥離、穴、ひび割れ、ざらざらした質感、パドルの表皮や表面を壊すようなくぼみ、またはプレーヤーがボールに過度なスピンを与えるような物や特徴があってはならない
2.E.2.a. 反射
パドルの打球面は、相手側プレーヤーの視界に悪影響を与える可能性があるような反射をしてはならない
2.E.3. サイズ
エッジガードとバットキャップ(エンドキャップ)を含む長さと幅の合計は、60.96 cm (24 インチ)を超えてはならない
パドルの長さは43.18cm(17インチ)を超えてはならない
パドルの厚さに制限はない
2.E.4. 重量
パドルの重量に制限はない
2.E.5. 改造
改造されたパドルは以下のすべての仕様を満たさなければならない
2.E.5.a.
認定された市販のパドルに対するプレーヤーの改造や追加には、エッジガードテープ/交換、ウエイトテープ、OEM(相手先商標製品製造者)一体型ウエイトシステムのウエイト、インサートによるグリップサイズの変更、グリップラップ、OEM 交換可能グリップ、OEM 交換用パドルフェース、パドルフェース上の名 称シールおよび/またはその他の識別マークなどが含まれる
2.E.5.b.
シールやテープは、グリップの上端から1.0インチ(2.54cm)を超えてはならず、パドルの外側のエッジから0.5インチ(1.27cm)を超えてはならないエッジガードがある場合は、エッジガードの内側から0.5インチ(0.5cm)を超えてはならない
2.E.5.c.
パドルのプレー面に許される手書きのペンのマーキングは、本人確認の目的(名前、署名、電話、Eメールアドレス)またはサインのみでなければならない
市販のパドルにアフターマーケットのグラフィックを施すことは許されない
2.E.6. 禁止されている表面の特徴および機械的特徴
2.E.6.a.
滑り止め塗装、または砂、ゴム粒子、または追加スピンを引き起こす材料でテクスチャー加工された塗装
2.E.6.b.
ゴムおよび合成ゴム
2.E.6.c.
サンドペーパーの特性
2.E.6.d.
ヘッドの勢いを増す可動部
2.E.7. モデルの指定
パドルには、メーカーが提供し明確に表示されたブランド名とモデル名、またはモデル番号がなければならない
ブランドとモデルの情報は、メーカーが貼付したデカールによってパドルに表示してもよい
2.F. 用具の承認と認可
2.F.1. USA PICKLEBALL承認パドルリスト
プレーヤーは、試合で使用するパドルがUSA PICKLEBALL承認パドルリストに「Pass」と記載され、承認されていることを確認する必要があります
公認用具リストはUSA PICKLEBALLのウェブサイトに掲載されています
2.F.1.a. 違反
大会中、プレーヤーが仕様に違反するパドルを使用していると判断された場合、またはUSA PICKLEBALL公認パドルリストに「Pass」として記載されていないパドルを使用していると判断された場合、以下の罰則が適用される
2.F.1.a.1.
試合開始前に違反が確認された場合、そのプレーヤーはUSA PICKLEBALL公認パドルリストに「Pass」と記載されているパドルに持ち替えなければならない
パドルを持ち替えても罰則はない
2.F.1.a.2.
試合開始後に違反が確認された場合、そのプレーヤーまたはチームはその試合のみを没収されることになる
2.F.1.a.3.
スコアシートが大会運営デスクに返却された後に違反が発覚した場合、試合結果はそのまま有効となる
2.G. 服装
2.G.1. 安全とディストラクション(相手の注意力を散漫にさせる服装)
プレーヤーは、ボールの色に近いものを含め、不適切な服装の変更を求められることがある
2.G.2. 絵柄
ウェアに描かれるグラフィック、記章、絵、文字は、良識あるものでなければならない
2.G.3. 靴
靴底は、コートのプレー面に跡を残したり、傷をつけたりしないものでなければならない
2.G.4. 違反
大会ディレクターは、服装の変更を強制する権限を持つ
大会ディレクターが服装の変更を強制した場合、ノンチャージタイムアウトとする
≪プレーヤーの通常のタイムアウトが削られないという意味か≫
プレーヤーが服装の規則に従うことを拒否した場合、大会ディレクターは試合の没収を宣言することができる