9章 ノンボレーゾーンルール

 

9.A.

すべてのボレーはノンボレーゾーンの外側で始めなければならない.

車椅子を使用しているプレーヤーは,ボレー中に前輪(小さい方)がノンボレーゾーンに触れてもよい.

 

9.B.

ボレーをしているプレーヤー、またはプレーヤーが身につけ、携帯しているものがノンボレーゾーンに触れたら,それはフォルトである.

車椅子を使用しているプレーヤーは前輪(小さい方)がノンボレーゾーンに触れてもよい.

 

9.B.1.

ボレーは、ボールがバウンドする前に空中から打ち出された時に始まり、フォロースルーの動作によるプレーヤーの動き(モメンタム)が止まった時に終わる 

 


解説

2025年のルール改正で ボレーの定義に変更がありました

2024年まではボレーに関する動作、つまりバックスイングから始まり、ボールを打ち、フォロースルーを含め、一連の動作が終わるまでとされていましたが、2025年の改正によりボレーの開始はボールを打った時から始まるとされるようになりました(9.B.1)

これにより具体的に変わってくるプレーとしては、図のようにキッチンの外側にポジションしながら、パドルはキッチン内の床に着いた状態から、もしくは床をこすった後ボレーを行った場合、改正前の定義ではバックスイングに動作が含まれ、フォルトとなるけれど、2025年の改正ルールではボールを打つ前の動作なのでOKとなるようです(合法、フォルトにならない)

もう一つ影響を受けるプレーとしては、キッチンの中に立っている状態からバックスイングを始め、キッチンの外に下がり、両足がキッチンの外に出た後にボールを打った場合、バックスイングを始めたのがキッチンの中からなので改正前にはフォルトになっていましたが、改正後はボールを打つ時点で両足がキッチンの外にあるので合法となるようです


 

9.C.

ボレーの動作中、勢いによってパートナーを含むノンボレーゾーンに接触しているものに触れれば、フォルトとなる

車椅子を使用しているプレーヤーは前輪(小さい方)がノンボレーゾーンに触れてもよい.

 

9.C.1.

プレーヤーがノンボレーゾーンに接触する前にデッドボールになった場合もフォルトとなる

 

9.D.

プレーヤーが何らかの理由でノンボレーゾーンに触れた場合、そのプレーヤーは両足がノンボレーゾーンの完全に外側でプレー面に戻るまでリターンのボレーができない

ノンボレーゾーン内に立っている状態から、飛び上がってボレーを打ち、ノンボレーゾーンの外に着地するような動作はフォルトとなる

もし車椅子の後輪が何らかの理由でノンボレーゾーンに触れていたら、車椅子を使用しているプレーヤーは両方の後輪がノンボレーゾーンの外のプレー面に戻るまでリターンのボレーをすることはできない

 

9.E.

ボレーをしているときを除き、プレーヤーはいつでもノンボレーゾーンに入ることができる

 

9.F.

プレーヤーはバウンドしたボールをリターンする前または後にノンボレーゾーンに入ることができる

 

 9.G.

プレーヤーはバウンドしたボールを返すためにノンボレーゾーン内にとどまることができる

バウンドしたボールを打った後、プレーヤーがノンボレーゾーンから出なくても違反にはならない

 

9.H.

 

パートナーがノンボレーゾーンに立っているときにプレーヤーがボールを返しても、パートナーが身につけているものや持っているものを含め、ボレーの動作中に互いに接触しない限り、違反にはならない